お題4

続いて四つ目、

「掬えなかった金魚」

です。またまた続き読むリンクからどうぞｗ

俺は金魚。

 

さあ、掬ってみな。

 

絶対掴まんねーから。

 

跡「待てエ！」

 

俺「いーやーだァァァ！！！」 

 

いつもの光景、いつもの陽だまり。

 

跡「っ・・・はぁ・・・はぁ・・・捕まえた」

 

俺「だからなんですかっつの！怖い形相で追いかけられたらたまんねーな、たまんねーよ！」

 

首をつかまれ、ひじ打ちで対抗。

 

なんだか様子がおかしい。

 

跡「ほら！何だよお前・・・最近青学の奴らの口癖が多いぞ！」

 

失態。

 

お前はそう思うのか？アーン？

 

知ってるんだ。手塚とよく話すこと、

 

王子とかほざくチビと幼馴染な事。

 

・・・何故俺様に言わない？

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・嫉妬。

 

好きだの、恋愛だの、関係は無い。

 

そんなの、俺様にとってはただの遊びだ。

 

ただ、俺様は、お前に仲間意識を抱いていた。

 

だから、嫉妬してるんだ。

 

思い通りに行かない。

 

俺様と同じように、自分が優位に立つことが多い。

 

気に入らない。

 

俺様は全てを動かせるハズ。

 

樺地が例のひとつ。

 

だが俺様は、樺地を信頼している。

 

樺地も俺様を尊敬している。

 

どうしてお前だけは一筋縄じゃいかねーんだ？

 

・・・何故？

 

お前は俺様を尊敬も信頼もしちゃいねぇ。

 

俺様だけが、勝手にお前に意識を抱いていた。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・どういうことだ？

 

謎。

 

腕の中でもがくこのマネージャーを、悲しそうに見つめる。

 

俺「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・？」

 

跡「お前は俺様を一度でも仲間と思った事はあるか？」

 

俺「・・・っていうか、ここには無理に入らされたんですから、そうは思いたくないですね」

 

もっときつく締める。

 

俺「・・・っ！！痛ェってのぉ！でも！続きがありますって！」

 

跡「・・・・」

 

ピク・・・腕が止まる。

 

俺「アンタだってそんな俺様でも２００人から信頼得てるし！実力あるし！頼もしいとは思いますよ！だから離してくださいよォォ！！」

 

涙目で訴えるコイツ。

 

なんだか今日だけ後輩として可愛く思えた。

 

手を離す。

 

俺「な～んてっ！残念無念まった来週～！！！」

 

とっさにビュン！と逃げる。

 

・・・でもね。

 

ちょっと本気でしたよ。部長さん。

 

跡「・・・ばーか、見えてるんだよ」

 

跡部はニッ、と笑った。

 

掴み所が無くて、

 

一度も掬えない。

 

近づけたのだろうか。

 

　　　　　　　　掬　え　な　か　っ　た　金　魚 

・・・・・・・・・・・あとがき・・・・・・・・

跡部にうなされて恨むくせに書いてしまった駄文。

なんじゃこりゃ。

でも、テニミュの「season」ばりに結束してる・・・みたいな。

アレですよ。歌詞の「♪今お前に伝えたい言葉　分かりきってる言葉　それは・・・」の

♪らららーららーの所ですよ。きっとあそこは「ありがとう」とか「これからも一緒にいてくれ」

とか、そんな綺麗な意味を含めてるんだと思う。

氷帝らしい友情ソングですね。

あ、あとがきのクセにミュの感想言ってどーすんだ、俺。